115E37
必修難しいですね(笑)
「喀血」の鑑別について
ワシントンマニュアルによれば、
50%は気管支拡張症
20%は肺癌
15%は結核
その他、goodpastureなどを挙げているが僅かなものだ。
が、「血痰」となるとまた話が違う。
痰に血液が混じったものを血痰、血液だけを喀出することを喀血と言う。
ほとんどが、気管支炎と肺炎だ。
気管支拡張症で血痰になってもおかしくはないが、血痰と言われて挙げるべきは気管支炎であろう。逆に主訴が喀血ならば気管支拡張症を挙げねばならない。
血痰はcommon、喀血はレアだから。
なお、”医学生だとなじみの少ない”気管支拡張症とは、重度の呼吸器感染症や繰り返す呼吸器感染症によるものだが、日本でも20万人程度いるとされ、高齢化とともに増加する。
102A50とまあ、1回しか出題されていない!
58歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。若いころから運動時の息切れがあった。呼吸困難は少しずつ増強している。湿性咳嗽を認める。意識は清明。体温 36.7℃。脈拍 83/分,整。血圧 120/68mmHg。心音に異常を認めない。胸部両側にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球 429万,Hb 12.9g/dl,Ht 39%,白血球 9600。CRP 2.1mg/dl。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):pH 7.45,PaO2 59Torr,PaCO2 45Torr。胸部エックス線写真と胸部単純CTとを別に示す。
若いころから運動時の息切れという部分が、免疫不全によるものを疑わせる。
Kartagener症候群など鑑別に上がるか。
喀血の鑑別に、肺癌より先にあげる病気なんだけどね・・・( ^ω^)
なお吐血とも違う。
出血量が多い場合、食道や胃からの出血(吐血)と区別が難しくなる。