【まとめ】ERCPでの膵管拡張について

・急性膵炎では膵管は拡張しない

・膵体部癌により遠位部の膵管はうっ滞し膵管拡張する

 *しかし主膵管は拡張しない!”末梢”膵管はMRCPで「数珠状に」拡張する。

・IPMN主膵管型は膵管拡張する(Ope)

・IPMNで膵管拡張ない場合は分枝型でOpe適応の探りが必要のためUS内視鏡

・粘液性嚢胞腫瘍は膵管拡張しないのが、IPMN主膵管型との鑑別に重要

・慢性膵炎はERCPで「数珠状に」”主”膵管拡張

 *ただし狭窄も混在する

 

「数珠状」というキーワードで慢性膵炎にとびかかったりするのは本当は危うい

が、膵癌での”末梢”膵管拡張というのは、閉塞によるものなのだからそもそも造影剤は届かない。ゆえにERCPでは描出できない。MRCPで見ることの出来る解剖学的な所見にすぎないということが大事だろう。