熱性けいれんについて

国試で頻出であり聞かれる知識も極めて細かい

一度きっちりと読み込んでおくべきだろう

 

熱性けいれんは発症率は3.4~9.3%とも言われ、よくある疾患である

定義は「6か月~60か月までの乳幼児に起きるもの」である

遺伝性疾患でもある

 

まず基本は「単純型熱性けいれん」で、

①15分以下

②24時間以内の再発がない

③全身強直間代発作

と定義される

8割ほどは単純型で、特別な治療は必要でなく、これは怖くない

国試の過去問から引用するならば

・知能への影響がみられない

・脳波検査は要らない

てんかんへ移行する可能性は無い

わけである

 

以上に当てはまらない痙攣が2割あり複雑型とする

これは怖いことが多い、つまり・・・

・知能への影響がみられる=知的障害になり得る

・脳波検査が要る=発作時に検査したい

てんかんへ移行する=10~20%

 

 

108I54

9か月の乳児。発熱を主訴に母親に連れられて来院した。生来健康で今回初めての発熱である。診察を待っているときに全身性左右対称強直性間代性けいれんを認めた。3分後にけいれんは消失し意識も回復した。血液所見に異常は認めなかった。

→単純型

 

113D1

・単純型熱性けいれんは両側性

・1~3歳に多い
→108I54で左右対称とちゃんと書いてある・・・

 

96H4

新生児けいれんの原因にならないのはどれか.

A:発熱

という問題

 

著作権がアレですが、、某QBの解説によれば

「熱性けいれんは,一般に6ヵ月~6歳の乳幼児に生じる。新生児では起こらない。」とのこと

というか定義が、6か月から、なんですけどね・・・(>_<)

(新生児とは1か月まで)

 

102H37

10か月の乳児。けいれんを起こしたため搬入された。
現病歴:2日前の朝から38.5℃の発熱と喘鳴とがあり、抗菌薬と鎮咳去痰薬の投与を受けた。今朝から機嫌が悪く、昼過ぎから全身性強直間代性けいれんを起こした。来院時けいれんは停止していたが、けいれんの持続時間は40分間であった。
既往歴:特記すべきことはない。
発達歴:特記すべきことはない。
家族歴:母親が子供のころにけいれんを起こしたことがある
現 症:呼びかけても開瞼しない。身長73cm、体重9.2kg。体温38.8℃。呼吸数36/分。心拍数120/分、整。皮膚に発疹を認めない。眼瞼結膜に貧血を認めない。咽頭に発赤を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を1cm触知する。四肢の腱反射は軽度亢進している。

→複雑型

 

なお単純型で1歳未満はまれだが矛盾するほどでもない

108I54でもそうだったが「1~3歳に多い」と出題したことがあるならそう出題してほしいところだ・・・